マイナンバー制度が導入されてまだ日が浅いこともあり、その中身についての理解がそれほど深まっているとはいえない状況です。政府広報によるアナウンスなども行われていますが、マイナンバー制度の中身を100%説明できる人はほとんどいないというのが現状でしょう。

マイナンバーについて多くの人が誤解されているのは、「マイナンバーだけでは手続きを行うことができない」という点です。万が一マイナンバーを他人に見られた場合、それだけで即不正が行われると考えている人がたくさんいますが、それは誤った認識になります。マイナンバーは確かに身分証明にも使えるものですが、たとえば税や社会保障の手続きなどを行う場合、マイナンバーの提示だけでは不可能なのです。つまり、それ以外にも確実に本人確認ができるものが必要になります。

このように、たとえマイナンバーを他人に知られてしまったとしても、それが即不正に結びつくとは言い切れません。もちろん厳重な管理が必要なことはいうまでもありませんが、リスクに対してあまりにも過敏になってしまう必要もないのです。

マイナンバー制度へのさまざまな懸念は十分理解できるものですが、ことさら懸念される部分だけを持ち出して、制度自体を頭ごなしに否定する姿勢はいかがなものでしょうか。しかも先ほどご説明したように、誤った認識に基づいてマイナンバー制度を否定している人たちも、多々見受けられるのが現状なのです。

公正な社会を目指すためには、マイナンバー制度が必要です。たとえば昨今問題になっている生活保護の不正受給に関しても、マイナンバー制度を上手に運用することができれば、十分に防ぐことが可能になります。マイナンバー制度を頭ごなしに危険だと批判する人たちは、そういった大きなメリットにも目を向けるべきだと感じるのです。

現状のマイナンバー制度は、確かに完璧ではないかもしれません。しかし、それはこれから利用が進んでいく中で、少しずつ見直していけばよいのではないでしょうか。